宵にかくして




「(不和くん、策士だ……)」


そんな不和くんの真意を探ろうと、私は無意識に彼の瞳をじっと見つめてしまっていたらしい。視線が交わると、不和くんが不思議そうに小首を傾げるので、あわてて笑みを張りつける。


き、気を引き締めないと……!


正直この状況は予想外だけど、……不審に思われるような言動を取ったら、不和くんに疑われてしまうかもしれない。

  
「っあ、いえ……わ、私は大丈夫です。みんなはどうかな?」
 


動揺を隠しつつも振り返れば、ぐっと親指を立ててOKのサインを出してくれるふたり。
 

「もちろんですお待ちしてました……!えまちナイス!」
  
「視力上がりそう、助かる〜」



ふ、ふたりともすごくうれしそう……。


確かに、トップモデルの不和くんと生徒会役員の秋月くんが同じ班なんて、女の子からしたら奇跡みたいな状況のはず……で。