宵にかくして




……"サナ"として出会ってしまった以上、本来の姿で不和くんとはあまり関わらない方がいいだろうし、……だけど、心なしか不和くんの顔色が悪いような気がして、なんとなく視線を送ってしまう。



人気故の苦労、みたいなものかな。


不和くんも大変だ……と思いつつも、ずっと視線を送るのも憚られて。なんとなく視線を横に流せば、周囲の喧騒から切り離されたように、ぽつんと座っている秋月くんの姿があった。
 


頬杖をついてタブレットを眺める横顔は、どこか退屈そうで、人を寄せ付けない空気を纏っている。
 


「(……、なんでだろう?)」


『蒼唯さんいいなあ……!秋月くんのとなりっ』

『あ〜ずっと空席だったのについに埋まっちゃった……』


転校初日だって、休み時間の時も周囲の女の子からの視線が刺さっていたし、秋月くんの一挙一動に注目が集まっているように感じた。