「……サナが困ってる。はやくどけどセクハラ野郎」
「あー、ね、首根っこ引っ張らないでかや〜」
か、かや兄……!
セリフ通り、なぎ兄のパーカーのフードをぐいぐいと引っ張ってくれるかや兄に心の中でたくさん感謝をして、あらためて飲み物の準備をしていれば。
なぎ兄とかや兄に合わせて、今にも寝落ちしそうな吉良くん、そして─────……宵宮さんが現れた。
「、はよ、サナ」
「お、おはようございます……!」
まだ少し眠たそうな宵宮さんは、寝起き特有の気だるげな艶やかさを纏っているので、……どきどきしてしまうのは、もう、不可抗力で。
「……なぎとかやに負けた」
「っ、え?」
「次からは俺も起こして」
そのままふわりと私の頭を撫でた宵宮さんは、テーブルに並んだサンドイッチを見てうまそう、と目元をゆるめるので、つられるように口角が上がってしまう。
……早起きが苦手な宵宮さんが、朝食に間に合うように起きてくれただけでもうれしいのになあ。



