三十一音の星を集めて

「待って、その状態じゃ帰り道が心配です」



立ち上がりそうな彼を制止して、私は「ちょっと待ってて」と、店内に戻った。

マスクと、フルーツゼリーを購入し、田村さんに断って再びバックヤードへ戻る。



「お昼の忙しい時間が過ぎて、少し暇な時間帯なんです」
と言いつつ、マスクを付けて、さっき購入したフルーツゼリーのふたを開けて、レジ前に置いているスプーンと共に彼に渡す。



「飲み物と一緒に、良かったら食べてください。熱がある時、これだと食べやすいかなって思って」

「すみません……」
と、彼はそれを受け取り、もそもそと食べ始めた。



「美味しいです」

「良かったです。病院帰りだったんですか?」

「はい。でものどが渇いてしまって、飲み物を買おうとこのコンビニに……」



申し訳なさそうに力なく笑う彼は、やっぱり可愛い顔だった。

ほんのり胸がときめいてしまう。



(三ツ橋くんのことだって気になってるくせに)
と、自分をちょっと恥じた。