おそろいの恋

学校ではカラコンをしてるのをバレたくなくて


普段俯いてるため


目の前の葉琉くんが


隣のクラスだと気づかなかった



「葉琉くん?」


「葉琉でいいよ」


「わかった、私も深優でいいよ」


「深優ね、よろしく」



どれくらいぶりかわからないけれど


久しぶりに人と話す割に


緊張しないのは


きっと葉琉が私と同じ目をしていたから



「隣、座ってもいい?」



そう言いながら葉琉が指さした先を見ると


私がさっきまで座ってたブランコだった



「うん、私だけのものじゃないから聞かなくてもいいけど」


「ありがとう」



葉琉が座ったのを見て


私ももう一度ブランコに座る



「深優はここで何してたの?」


「学校が終わったらここで暇つぶししてるの」


「なんで帰らないの?」


「家に帰ってもやることないから」


「ふーん」


テンポよく質問に答えると


そこで会話が途切れた不思議とその沈黙は辛くなくて


むしろ居心地よく感じたけれど


何も話さないのもいけないかと急に焦り



「ね、ねぇ」


「ん?」



掠れた声で葉琉を呼ぶ



「葉琉の目って宝石みたいだね」



葉琉からの返事がないことに気づいて


葉琉を見るとびっくりしたような顔で


私を見ていた



「な、何か言ってよ」


「そんなこと言われたこと無かったからびっくりした」


「そうなの?澄んでて綺麗だと…思うけど…」



言いながら不快にさせてしまったらどうしようと


顔を少し横に向け葉琉を見ると



「っ…」



人はこんなにも優しい顔ができるのだと


そう思うくらい優しく笑う葉琉の顔が見えた



「ありがとう」


「うん…」


久しぶりに見た誰かの笑顔が


初めて見た優しい笑顔が


どうしてか眩しく見えて俯く



「でも、深優も同じ目してるよ」


「え?」



葉琉の言葉に顔を上げて葉琉を見ると


葉琉は私ではなく公園で遊んでいる子供たちを見ていた



「深優の目は俺と同じ色の目でしょ?俺の目が宝石みたいで綺麗なら、深優の目は俺よりも綺麗だよ」