さっちゃんの足跡

 学校から帰ってきたさっちゃんに友達の愛子ちゃんが声を掛けてきました。
「ねえねえ、ジュースを買いに行かない?」 近くのコンビニに買い物に行こうって言うんです。
 「でもさあ、、、。」 「いいじゃない。 私が一緒に行くから。」
考えたさっちゃんは「分かった。」って言いまして部屋の名札を取りました。
 「先生、さっちゃんと買い物に行ってきます。」 事務室で声を掛けてから靴を履きます。
 バス通りに出て行くんです。 なんかドキドキするなあ。
 愛子ちゃんは弱視だからさっちゃんの手を引いてくれてます。 お喋りしながら。
でも、、、。 ゴン‼
「いたーーーーーい。」 「どうしたの?」
「電柱にぶつかった。」 「ごめんごめん。 見てなかったわ。」
意外と歩道の真ん中に立っている電柱って落とし穴かもね。
 コンビニの傍まで来ると今度は看板を蹴飛ばしたりバイクにつんのめったり、、、。 危ない罠はまだまだ有ります。
入り口の傍には時々自転車が止まっていてそれを押し倒すことだってしょっちゅうなんだから。
 二人で冷や汗を掻きながらジュースとお菓子を買って寄宿舎に帰ってきました。 「ただいま。」
「お帰り。 何にも無かったかな?」 「いろんなことが有ったよ。」
寮母さんはさっちゃんの話を聞きながら吹き出したり溜息を吐いたり、、、。
「ケガしなかっただけいいわ。」 そう言ってさっちゃんを見送ってくれました。

 「今日ねえ、愛子ちゃんと買い物に行ってきたよ。」 夜の電話は楽しみです。
ママはそんなさっちゃんを心配しながら話を聞くのでした。