声をかけてみるけど、返事は聞こえない。
リビングに足を踏み入れるけど、千紘くんの姿はなかった。
……んー、じゃあ、部屋?
いつものように、千紘くんの部屋へ足を踏み入れると。
そこに飛び込んだのは、ベッドの上で、片腕で目を覆い、苦しそうに息をしている千紘くんの姿。
「千紘くん!?大丈夫……!?」
どうしたんだろう……!!
なんていうか、苦しそう。風邪……?
急いで千紘くんのもとへと駆け寄る。
「千紘くん……!」
もう一度声をかけてみるけど、苦しそうな呼吸が聞こえるだけ。
その目を覆っている腕をどかす。
すると、目をつむって小さく汗をかいている千紘くんがいた。
「千紘くん、私だよ、ゆあ」
「ゆあ……?」
私の言葉に、千紘くんの瞳がゆっくりと開かれる。
苦しいはずなのに、なぜか千紘くんは私を見て笑った。
「……かわいい、ゆあ」
「な……っ、変なこと言わなくていいから……!!」
「変なことなんて言ってないけど」

