「よろしくねっ！」

みんなと仲良くなれたことがうれしくて、そう言いながら同じ目線になろうと立ち上がったら、足に力が入らなくてポスッとソファに着地してしまった。
腰を抜かしていたことが判明し、そのあと立ち上がるまでに数十分かかった。

その数十分の間でいろいろなことを教えてもらったけど、獣人も人間と同じご飯が食べられるということも教えてもらって、いつもより断然多い朝ご飯を作り始めた。

途中、全員が何か役に立ちたいと言ってくれたので、野菜を切ってもらったり、火を見てもらったり、出来上がったおかずをお皿に盛ってもらったりした。

時間がかかると思っていたご飯作りも、四人が手伝ってくれたおかげで逆にいつもより早く終わった。

お客様用に元々ダイニングの椅子は二つ多かったんだけど、同じような椅子を新しく二つ出してきて全員が座れるようにした。

なんやかんやで、ご飯を食べ終わって現在食後のまったりタイムを過ごしている。

「あのさ、俺から提案なんだけど」

みんなでテレビを見ていると、ソラが急にそう言った。

私たち四人は首をかしげる。

「ほのかと仲良くなりたいから、一人ずつほのかと出かけたい……」

ソラがらしくなく、少しもじもじしながら言った。

ふふっ、恥ずかしいのかな？かわいいな。

そんなことを心の中で思いながらソラの方を向く。

「もちろん！私も一緒に住むんだからみんなと仲良くなりたいなって思ってたんだ」

ソラにふんわりそう答えてあげる。

「ほんとかっ⁉よかった」

うれしさを隠すようにそう言ったソラ。
でもそのしっぽは、喜んでいますとでもいうようにぶんぶん振られている。

「僕たちもいいの…？」

少し不安そうにそう聞いてきたリオ。

「もちろんだよっ！一人ひとり、一緒に楽しもうね」

リオに大丈夫だよというように肩をポンッと叩いてからそう言った。

「じゃあ、お願いね」
「……よろしく…頼む」