頭の中でグルグルと考えていると、いつの間にか家の前に到着していた。

「ただいま~」

私はそう言いながら玄関のドアを開けて家の中に入った瞬間、ドサッとその場に崩れ落ちてしまった。

私のことを出迎えるために玄関まで来てくれたモカとリオが、私の異変に気が付いて私の前にしゃがみ込んでくれる。

「どうしたのっ⁉ほのかちゃん!!」
「大丈夫⁉お尻打ってない⁉」

モカもリオも心配したようにそう言う。

「ごめん……今日色々あって、気持ちがグチャグチャで……」

私は二人の顔が見れなくて、そう言って下を向いた。

「そっか……リオ、そっちの肩持って。リビングに行こう」

モカがそう言うと、リオが即座に返事して私の肩を担いでリビングまで運んでくれた。

ソファにポスッと座らせてくれた時に、一番最初に獣人の姿のみんなに会った時のことをふと思い出した。

「……ありがとう」

俯きながらポツリとそう言った。

すると、私がおかしいことに気が付いたのか、ゲームをしていたソラとミケもそれを中断してこちらに寄ってくる。

「どうした?ほのか」
「元気ねーじゃねーか……何かあったのか?」

二人とも眉の端を下げて、私のことを覗き込みながらそう聞いてくる。

「ごめんね、心配かけて。ちゃんと説明する……」

私はそう言って、一度間をおいてから話始めた。

「実はね―――」

今日、お母さんに話されたことを同じように話した。

みんなは、それを真剣に聞いてくれている。

私は話し終わって、恐る恐る顔を上げた。

すると、四人はポカンと同じような間抜けな顔をして、さっきの私と同じように素っ頓狂な声を上げた。

私はそんな四人に向かって「急で、ごめんね」と口にする。

その後、地場楽沈黙が続いた。

けれど……その沈黙を破ったのは、意外にもソラだったのだ。