「全然大丈夫」
「……濡れちまったけどな」
「俺らは動物になって体拭けば元通りだからいいでしょ」
「そうだね……ほのちゃん、お風呂入ってこれば?」

ソラ、ミケ、モカ、リオの順でみんなが微笑んでそう言ってくれる。

「うん、そうだね!お風呂入ってくるよっ!」

私はそう言って、置いてある洗濯籠を両手に持ちあげて脱衣所へ向かった。

洗濯籠内の濡れた洗濯物をとりあえず洗濯機に入れて、洗濯機の蓋を閉めた。

肌に張り付いた服を脱いで洗濯入れに入れて、お風呂場に入る。

シャワーで頭からお湯をかぶり、雨で冷えた体を温める。

お湯はためていなかったので、そのまま洗うだけ洗ってシャワーだけで済ました。

疲れが取れるようなサッパリした気持ちでお風呂を上がり、脱衣所で体を拭く。

脱衣所の着替え用の籠から洗った下着や服を取り出して、身に着ける。

髪の毛をタオルで乾かしながらみんながいるリビングに向かった。

みんなを見ると、体も髪の毛もすべて乾いていて、服はいつも家で着ている服に変わっていた。

「俺、あったまりたいからシャワー浴びてもいい?」

モカがテレビから私に視線を移してそう言った。

「うんっ」

私がそう言うと、モカは「じゃ、行ってくるね~」と軽く言いながら手をヒラヒラと振ってお風呂場に向かった。

モカを見送った後、洗濯物を取り込む前に座っていた場所に座る。

ソラが持ってきてくれたのか、私の分のさっき入れたジュースが置いてあったので、口に含みながらテレビを見た。

「やまねーな」

ミケが窓の外を見ながら、のんびりそう言った。

「うん、さっきスマホで見たけど、明日の朝まで雨が続くって。雷注意報も出てた」
「かっ………かみ、なり…?」

私がそう返事すると、リオが小さく何かを呟いて肩を揺らした。

「ん?どうしたの?」

私がリオにそう尋ねると、リオは首を振りながら「何でもないっ……」と言った。

私は不思議に思いながら、タオルを使って髪の毛の水分を拭き取った。

リオが何かに怯えたようにプルプルと震えていることも知らずに……。