『どうしよ~』

そう言った声は星恋だ。

『じゃあさ、ほのかちゃんの家だと私たちがいて邪魔になっちゃうから、一緒に出かけるっていうのは?』

芭音がそう提案する。

「ちょ、ちょっと待って。声だけじゃちょっと分かりにくいから、ビデオ通話にしよ」
『『は~い』』

私がそう言うと、二人が揃ってそう返事した。

私がビデオ通話にすると、画面が三つにわかれて、私を含めた三人の顔が映った。

「どうやって出かける?ミケ、最近は気分晴らしに散歩行くところしか見ないよ」
『そっか~……う~ん』

私が問いかけると、画面の中でそう言いながらうなる星恋。

『あっ!それじゃあさ、何か買い物に出かけるのは?』

同じように考え込んでいた芭音が思いついたようにそう言いながら顔を上げた。

「確かに!それいいかも」
『うん。今度あたしのお兄が誕生日だから、プレゼント一緒に選んでもらうとか」

芭音の提案に二人で反応する。

そのあと、どうやってミケを誘うかやいつ行くか、どこに行くかなどの話し合いに熱中した。


数時間後。私たちはある程度のことを話したので、少し話し合いを中断して休憩していた。

『星恋。星恋に似合うデートにおすすめのコーディネート考えた!グループに写真送る送るから見て』

急に芭音が話し始めた。

『分かった~!ありがとう』

星恋明るくがそう返事して、写真を確認するためか一度カメラをオフにする。

星恋、ほんとにミケが好きなんだな。

「……のか?」

……星恋に春が来ちゃったよ。

「ほ………ちゃん…?」

あれ?誰か私のこと呼んでる?

「ほのか!」
「ほのかちゃん⁉」

後ろから二つの私を呼んでいる声が聞こえて、驚きのあまり「ひゃっ、ひゃいぃぃ!」と変な声を上げてしまった。

振り返ると、片方はふさふさの耳としっぽを生やした薄水色髪の男の子、もう片方は長い耳と小さな丸い尻尾を生やしたピンク髪の男の子……ソラとモカが立っていた。