「ほのかちゃん。この子の名前って何ていうの?」
「この子はモカって呼んでるよ。犬がソラで、猫がミケで、リスがリオ。みんなカタカナの名前にしたんだ」
「へぇ~でも、ペットショップでは違うんでしょ?」
「う、うん」
「ふ~ん、そうなんだ……」

は、芭音……その顔絶対何かを察したっていう顔でしょう⁉
もぉ、鋭いなあ……。

痛いところをついてきながらそう言うので、短く返す。

そんな痛いところを何度もつかれながらしばらく話していると、星恋が満足したのか、「満足した~」と言いながらこちらに寄ってきた。

私がミケと出かける日に写真を撮った時、威嚇されたことを思い出して、心配になりミケを覗き見る。

そんな心配に反して、ミケは昼寝から起きていたけど、嫌そうにはしていなかった。

「じゃ、ジュースか何か飲み物準備するから」

そう言ってキッチンの方に入る。

「星恋は……いつものぶどうジュースあるけど」
「それにする」
「芭音は?前はリンゴジュースだったよね?」
「私、炭酸水がいい。ある?」
「うん」

そんな会話を二人としながら、二人の飲み物と自分のアイスティーを入れる。

お盆に飲み物を入れたコップとお菓子、一応ストローも乗せる。

「行こ~」

私がそう言いながらキッチンを出て、三人で私の部屋に向かった。

星恋に部屋のドアを開けてもらって、私の部屋に入る。

部屋の中心にある小さいテーブルにお盆を置いて、もふもふのクッションに腰を下ろした。

二人もいつもの位置に座って、それぞれ飲み物を取る。

ストローを開けて、コップに差し込む。

私がアイスティーをストローで吸っていると、二人が宿題をカバンの中から取り出す。

そうだった、そうだった。宿題をやるために家に来たんだった……。
やりたくないなぁ。

「星恋、芭音……もうちょっと休憩してからじゃダメ?」

そんなことを思いながら、一か八かで聞いてみる。

「う~ん、私はいいと思うけど……」

芭音はそう言ってくれたけど、星恋に「ダメッ!」と言われる。

「あのね~ほのか~……前にもそんなこと言って、ずっと宿題始めずにダラダラしてなかった?そうなることはあたしの目に見えてるんだからねっ!」