「えぇっ！そんなのかわいそうだよ！」

私がそう言うと「しょうがないだろう」とお父さんの悲しそうな、諦めたような、そんな返事が返ってきた。

私の動物愛が爆発して、頭をフル回転させる。この四匹の殺処分を避けるにはどうすればいい……？考えろ、考えろ………っそうだ！

一つの考えが頭の中に浮かぶ。

思いついたら即行動！
私は口を開いた。

「お父さん！私がその子たち、引き取る！」

無茶ぶりだとは頭で理解していても、言葉にする。

「えっ！確かにそうすれば解決するが……四匹だぞ……？」

お父さんが驚いたようにそう言った。

「うん、分かってる。でも、友達に引き取ってもらえないか聞いてみたりするから！お願いっ！」

私はイチかバチかでそう言った。

「……分かったよ。でも、ほのか。命を預かるっていうことはどういうことか、分かってるよな？」
「もちろん！ありがとうお父さん！」

私の押しに折れたお父さんの手を握る。

そのあと、引き取る段取りをして、四匹とも入れた大きいペットキャリーを持ってペットショップを出た。

家に帰って、四匹を家に解放してあげる。みんな嬉しそうにリビングを走り回ったり、ちょこんといいところを見つけて座ったりしていた。

私はキッチンに入り、自分の夜ご飯を用意しながら、家にあるもので四匹がそれぞれ食べられるものを探す。

その間、引き取ってくれる友達なんていないのに……どうしてあんなことを言ってしまったのかという後悔が頭の中で駆け回っていた。

すると、犬が一匹私のもとに駆け寄って、くぅーんと言いながら頬ずりしてきた。

「心配してくれたの？ありがとう」

ひょいと持ち上げて、犬の鼻を自分の鼻にチョンとつける。

私、犬派か猫派かって聞かれたら、強いて言うなら犬派なんだよね。どっちも好きだけど。

そんなことをしていると、お腹が空いたのか他の三匹もこちらに寄ってきた。

「ごめんね、もうご飯するから」

そう言って犬を下に下ろして自分と動物たちのご飯を作った。