甘えてみろとか恥ずかしいことを言ってしまったな。 部屋でひとりになったあと、明巳は思う。 妻というものがソファに座っているのを初めて認識したとき、あまり接触を持たないでいた方がお互い生活しやすいだろうと思ったのだが。 最近では、二人でいる時間も思ったより悪くない気がしている。 向こうがどう思っているのかはよくわからないが……。 まあ、小日向さんを小日向さんだと教えてくれるくらいには家族だと思ってくれているのかな、と明巳は思う。 一応、父親の正体は秘密になっているようだから。