誰にも言うなよ ~結婚式の後始末~

「私はこの人に拾われて、何不自由なく育ったので、まあ、あまり文句は言えないんですけど。

 どうかと思うんですよね、いろいろと……。

 このどうしようもない仮の父親が――

 いえ、名義だけで、実際に、一緒に住んで育ててくれたのは、おばあちゃんだったんですが、

 自分の愛読書の作者だと知ったときには、ショックで寝込みました」

「感激で寝込めよ」
と啓介は言う。