誰にも言うなよ ~結婚式の後始末~

 すぐにペタペタとスリッパの音がして、ほたるが現れた。

 手の指に包帯を巻いている。

 ほたるはこちらの顔を見るなり笑って言った。

「すみません。
 打ちにくいので、音声入力だったんですが、打ち間違ってましたね。

 あとで読み返したら、海老が骨折してて、笑ってしまったんですが。

 普通に、大丈夫かって入ってたから、指だっておわかりになったんですね」

「いや、わからなかった」
と明巳は素直に白状する。

「じゃあ、海老に大丈夫かとおっしゃってたんですか?」

「そうなるな」
と言うと、ほたるは、またちょっと笑った。

 最初に会ったときより、雰囲気が柔らかくなってる気がした。

「なんか呑むか?
 夕食はとったのか?」

「食べてきました」