誰にも言うなよ ~結婚式の後始末~

「困ったことがあったら、こちらに言うように言ってください」

「あの、ご自分では訊かれないのですか?」

 そう問うと、和雄はちょっと困ったような顔をする。

「あの子は、私たちより、あなたの方に心を開くでしょう」

 誰にも閉ざしそうにないやつなんですけど。

 昨日見たら、天井からぶら下がってる手すら()でているのか、綺麗に磨かれていましたが。

「ちょっと事情がありまして」

 いずれ、あの子が自分から話すでしょう。

 そう和雄は言っていた。