誰にも言うなよ ~結婚式の後始末~

 

 二人でファミレスか。

 カップルか家族みたいだな、と思いながら、ほたるは自分で磨き上げた風呂に入っていた。

 カラフルなタイルに囲まれた浴室は、ちょっと目がチカチカするが、新鮮でいい。

 この家は、掃除されていないだけで、すべてが上質な造りだ。

 まあ、派手すぎる感じのところもあるのだが。

 さっきのぶら下がっていた手のように、なにかが芸術なのだろう。

 明巳さんと一緒で、私も芸術、よくわからない人間なのに。

 こんな二人がこの家に住んでいていいのかとちょっと思う。

 そういえば、明巳さん、運搬ロボットを羨ましがってたな。

「俺も鼻歌歌って軽快に運べばよかったのか」
とか言ってたけど、そんな店員怖いと思うが……。

 ちょっとしょんぼりしていたその顔が、冊子などに載っている堂々とした表情とはまったく違っていて、笑ってしまう。