あの日、留子の家から帰る前、パソコンの部屋を覗いた留子が、 「繁三さんが壊れたわっ」 と言い出した。 「えっ? 繁三さんが壊れたっ?」 とほたるも覗きに行く。 「……誰だ、繁三さんって」 明巳も覗きに行ったとき、庭先に繁三が現れた。 「留子さん、ほたるちゃんたち来てるんなら、これ」 とりんごを持ってきてくたれらしい。 「繁三さん、重症ですね。 俺が持って帰りましょうか?」 という明巳の声が襖の向こうから聞こえ、繁三が、 ――わしが重症っ!? と怯えた顔をする。