「ごはん、食べて帰りなさいよ。
今から作るから。
ほたるの部屋にでも行ってみたら? 明巳さん」
と留子に言われ、ほたるたちは長い縁側を歩いて、部屋に向かった。
ほたるの部屋は縁側の突き当たりから入れる部屋で、畳の上に絨毯が敷いてある。
ほたるのために洋室っぽくしてくれたのだ。
窓際にある学習机もそのまま。
ほたるはしんみりした。
「さっと来て、すぐ帰るから、あまり覗いたことはなかったんですけど。
私の部屋。
そのままですね……」
「そのようだな」
「……なにか物言いたげですね」
「いや、いい話だな、と思ったんだが。
まあ、こんな広い屋敷なら、片付けずに置いとくだろうなと思って。
しんみり感が減るなと思ってしまった、すまん」
「まあ、あかずの間とかもありますしね」
そう奥の部屋の方を見ながら言って、
「……なにが住んでるんだ」
と言われてしまう。



