誰にも言うなよ ~結婚式の後始末~

 


「生姜もニンニクも豆腐の上にのっければいいじゃないか」

 無事、中に入ってきた啓介はそんな提案をしてきた。

「確かに!」

「それなら、両方一気に消費できますねっ。
 三人分になりましたしっ」
と二人は盛り上がる。

 だが、三人で生姜をすったり、ニンニクをスライスしたりしていて気がついた。

「あの……、これ、生姜やニンニクをなんとか消費するって話でしたっけ?」

「お前が料理の上級者になりたいって話だろ」
と明巳が小器用に薄くニンニクを切りながら言う。

「俺はスープ作ろうっ。
 毎日、身体にいいスープ作るとか、上級者っぽいだろ」

 ……あなたが我が家で作るのは一食ですよ、小日向先生。

「俺は肉を焼こうっ。
 上手く肉を焼くのって、上級者だろう。

 ニンニクも使えるし」

 まあ、肉焼くのは上手いですよね、明巳さん。

「……私、私はなにをしたら?」

 困るほたるに二人が言う。

「大丈夫だ。
 上手く生姜がすれてるじゃないか!」

「そうだ。
 生姜が上手くすれてるぞっ」
と二人がかりで生姜のすりおろしを褒めてくれた。