誰にも言うなよ ~結婚式の後始末~

 


 ――というか、三週間後、ファミレスで見た。

 交わした会話は、
「いらっしゃいませ」
「あ、はい……」

 テーブルの横に立つ明巳を見ながら、ほたるは思う。

 なんでこの人はファミレスの店員をやってるんだ。

 会社をクビになったのか。

 いや、自分の一族の会社だよな。

 親族にも見放されたとか。
 家が散らかりすぎてて。

 いや、誰も家、見にきてないよな。

 どうでもいいが、一緒に来た友人たちが、この人のあまりの美貌に口がきけなくなっているんだが――。

 あんな感じの結婚だったので。

 式には友人はほとんど呼んでおらず、彼女らは明巳の顔を知らない。

「いらっしゃいませ」
と明巳はまた言い、水を置いてみたりしていた。

「ご注文はそこのタブレットから」
と言われて、友人たちは、何故か、ホッとしている。