「あ、なんだ、ほたるの旦那さんじゃないですか? この店の方だったんですか?」 と店内で明巳を正面から見た心凪が言う。 ……いらっしゃいませ、と言いながら、明巳は苦笑いしていた。 「えっ? ほたるの旦那さんなのっ? めっちゃイケメンッ」 「私、結婚式呼ばれてないんだけどっ」 「ていうか、あんた、いつ結婚したのよっ」 とみんなに騒がれ、 「ああいや、ちょっと事情があって」 とほたるは言う。 「事情?」 「私が昔、橋の下に捨てられてた関係で――」 と言うと、みんな黙った。