誰にも言うなよ ~結婚式の後始末~

 あれは料理とかしそうな人種だったかな?

 キッチンには入ったりするのだろうか、とおのれは、ほぼ立ち入ったことのない場所に行ってみた。

 すると、そこには、我が家にこんな場所あったっけな、と思うような空間が広がっていた。

 すっきりとしたアイランドキッチン。

 意匠を凝らしたレンジフード。

 シンクはピカピカに磨かれている。

 妻はどうやら、生きているようだ、よかった。

 いや、知らないうちに違うなにかが住んでいるのかもしれないが。

 まあ、住んでいるのが誰にせよ。
 ここに置いておけばわかるだろう、と明巳はダンボールをキッチンにあるテーブルに置いた。

 なにも物がないテーブルはびっくりするくらい広かった。