「突然、家を売ってくれと言われて、迷ってるんだ。 望んだ人に住んでもらう方が家も嬉しいだろうとも思うし――」 職場で明巳は若田にそんな話をした。 「でも、もともと人に頼まれて、あの家を保存するために買ったんですよね? 急にそんな話が来るなんて変ですねえ」 僕、調べてみますよ、と若田が請け負ってくれる。