本田はすぐに用意してあったコメントを発表したらしく、一気にSNSが賑わう。
想のマンションに着くと、小夜はすぐさまスマートフォンでチェックした。
【シンガーソングライター、想。ついに結婚! 大みそかの婚姻届】
そんな見出しが躍り、コメントが飛ぶように寄せられる。
【え、去年の五月頃に公表した相手とってことだよね?】
【続いてたんだ! てっきり別れたと思ってた】
【そうそう。純愛だって言われてたけど、結局は口先だけだなって思ってたのに】
【なんかよかったよね、結婚してくれて。これで想の曲を、純粋にそのまま受け止められるもん】
【うん。ラブソングもちゃんと想の本当の言葉だって思えるね】
ファンたちのコメントに、小夜は心底ホッとした。
「小夜、ソファに座ってて。せっかくだから乾杯しよう」
想は小夜にそう言って、とっておきのシャンパンを取り出した。
「乾杯。今夜からよろしくな、俺の奥さん」
「はい。末永くよろしくお願いします」
はにかみながら、小夜は想と乾杯する。
窓の外には綺麗な満月が浮かんでいた。
「あの日、ブルームーンの夜に起きた、小夜との小さな奇跡。それが大きな愛になって、今こうして結ばれた。また巡ってきたブルームーンに見守られて」
「うん。ブルームーンがくれた奇跡を、想が大きな愛に変えてくれた。やっと結婚できた私たちを、ブルームーンが祝福してくれてるみたい」
肩を寄せ合い、月を見ながら二人で静かに語り合う。
「俺と結婚してくれてありがとう、小夜。小夜がいてくれれば、俺の音楽は尽きることがない。俺の小夜への愛と一緒に」
「私こそ。こんな私と結婚してくれてありがとう、想。あなたといれば、私はずっと幸せでいられます。あなたの音楽と愛情に包まれて」
「ああ。俺の愛も音楽も、すべて小夜に捧げる。必ず小夜を幸せにすると誓うよ」
「もう充分幸せです。私も想を幸せにしたい」
「それならずっと俺のそばにいて。ただそれだけでいい」
「はい。なにがあってもあなたをそばで支えます」
微笑み合い、見つめ合って、どちらからともなく顔を寄せる。
そっと交わした口づけは、まるで初めての時のように胸を切なく締めつけた。
ブルームーンの夜に始まった恋。
これから先、あと何回二人でブルームーンを見上げることができるだろう。
でもこれだけは確かだ。
次も、そのまた次も、ブルームーンの夜には二人で一緒に空を見上げる。
更に深まった互いへの愛情を胸に。
そう信じて、二人はまた見つめ合う。
ブルームーンの美しく透明な輝きが、二人をキラキラと明るく照らしていた。
まるで二人を祝福し、永遠の幸せを約束するかのように……。
(完)
想のマンションに着くと、小夜はすぐさまスマートフォンでチェックした。
【シンガーソングライター、想。ついに結婚! 大みそかの婚姻届】
そんな見出しが躍り、コメントが飛ぶように寄せられる。
【え、去年の五月頃に公表した相手とってことだよね?】
【続いてたんだ! てっきり別れたと思ってた】
【そうそう。純愛だって言われてたけど、結局は口先だけだなって思ってたのに】
【なんかよかったよね、結婚してくれて。これで想の曲を、純粋にそのまま受け止められるもん】
【うん。ラブソングもちゃんと想の本当の言葉だって思えるね】
ファンたちのコメントに、小夜は心底ホッとした。
「小夜、ソファに座ってて。せっかくだから乾杯しよう」
想は小夜にそう言って、とっておきのシャンパンを取り出した。
「乾杯。今夜からよろしくな、俺の奥さん」
「はい。末永くよろしくお願いします」
はにかみながら、小夜は想と乾杯する。
窓の外には綺麗な満月が浮かんでいた。
「あの日、ブルームーンの夜に起きた、小夜との小さな奇跡。それが大きな愛になって、今こうして結ばれた。また巡ってきたブルームーンに見守られて」
「うん。ブルームーンがくれた奇跡を、想が大きな愛に変えてくれた。やっと結婚できた私たちを、ブルームーンが祝福してくれてるみたい」
肩を寄せ合い、月を見ながら二人で静かに語り合う。
「俺と結婚してくれてありがとう、小夜。小夜がいてくれれば、俺の音楽は尽きることがない。俺の小夜への愛と一緒に」
「私こそ。こんな私と結婚してくれてありがとう、想。あなたといれば、私はずっと幸せでいられます。あなたの音楽と愛情に包まれて」
「ああ。俺の愛も音楽も、すべて小夜に捧げる。必ず小夜を幸せにすると誓うよ」
「もう充分幸せです。私も想を幸せにしたい」
「それならずっと俺のそばにいて。ただそれだけでいい」
「はい。なにがあってもあなたをそばで支えます」
微笑み合い、見つめ合って、どちらからともなく顔を寄せる。
そっと交わした口づけは、まるで初めての時のように胸を切なく締めつけた。
ブルームーンの夜に始まった恋。
これから先、あと何回二人でブルームーンを見上げることができるだろう。
でもこれだけは確かだ。
次も、そのまた次も、ブルームーンの夜には二人で一緒に空を見上げる。
更に深まった互いへの愛情を胸に。
そう信じて、二人はまた見つめ合う。
ブルームーンの美しく透明な輝きが、二人をキラキラと明るく照らしていた。
まるで二人を祝福し、永遠の幸せを約束するかのように……。
(完)



