「ん?なんで急に司書の月城先生のとこに行くの?」



月城は若い女の教師。今は図書室で司書をしているらしい。

俺らは本なんて読まねぇし、女教師のところにわざわざ行くような趣味なんてない。

じゃあ、なんで湊は月城のところに行くんだ……?



「僕の情報だとね~、月城先生と結姫ちゃんは親戚関係なんだって~。まあ、結姫ちゃんの情報でわかるのはそれくらいかな~?」



それがアイツの唯一の情報って訳か……。

なんとなく湊の言いたいことが見えてきた。きっと、湊は……。



『月城のところに行って、月城結姫の情報を聞き出そうとしている』



俺もアイツのことが気になるしな……。

最後のアイツの顔……昔の俺と同じ顔をしていた。