「あ、結姫戻ってきた!大丈夫?」



教室に戻ると、彩心ちゃんが心配してくれた。

彩心ちゃんは、優しいな……。



「っていうか、急に結姫って呼んでごめんね!結姫って呼んでもいい?あたしがそう呼びたいの!!」

「も、ちろん」



こんなに仲のいい子を作ったのは何年ぶりだろう。

名前で呼び合うような友達なんて、お姉ちゃんが亡くなってから作っていない。

私の過去を話したら、離れちゃうかな……。

それは、嫌だっ……!

せっかく仲のいい友達ができたのに……っ。



「お昼休みだし、お弁当食べよ?」

「あ、もうそんな時間……?」

「結姫がいない間にね。今日は初日だし、ゆっくり休みなよ?」