お母さんとお父さんは、暴走族の人たちに殺されていた。

理由は分からない。

その後、柚姉が来てくれて、私たちを保護してくれた。

柚姉は本当のお母さんのように接してくれて。

これからはずっと三人で生きていこうねって約束したけど……。その約束は、すぐに破られることになる。

今から五年前。私たちが小学三年生の頃。

夏のある日に事件は起こった。



『結姫、今日は先に帰っていてね。あたしは用事があるから』

『うん!後でね、お姉ちゃん』



帰り道。

少し暗くなっている商店街を歩いていた。

私とお姉ちゃんはよくそこの小さな暗い道を通っていて。

その日は一人だけどその道を通っていた。

すると、どこからか鈍い音が聞こえて。



『お姉、ちゃん……?』