あの人たち……暴走族に入っているの……?

私は、昔から暴走族に苦手意識がある。

だって、大切な家族を奪われたのだから__。



あれは、私が小学一年生の頃だった。

私が双子の姉・月城咲姫(さき)と家に帰る途中、両親が道端に倒れていた。



『お、母さん、お父、さん……?』

『結姫、そこに行ってはダメ。誰かがいるわ』



お姉ちゃんの言葉にはっとして、私はお姉ちゃんと少し離れた場所に隠れることにした。



『……っ』

『結姫、見ないで……っ。今、あたしが柚姉に連絡するから……っ』



そう言っているお姉ちゃんも手が震えていた。