「僕たちはね、校内でいちばん強いんだ~!暴走族に入っているし、何かあったらすぐに言ってね~」

「暴走、族……?」



湊がそう言った瞬間、女のまとっていた空気がガラリと変わった。

なんだ……?



「結姫、ちゃん……?」



湊や椿も不振に思ったようで、目を見開いていた。

こいつ、まさか暴走族に関係のある人間なのか……?



「なんでも、ないです……。すみません、失礼、します……」



そう言って、女はアジトから出ていった。

そして、女がいなくなったアジトは空気がとても重くなっていた。