恋愛禁止ダンジョン、攻略中。




そういえば、このゲームには謎がいっぱいある。


「ゲームオーバー」「ペナルティ」ってなに?何が起こるの?
そもそも誰がこのゲームを計画しているの?どんな理由で?

誰が、なんのために——わたしたちの“心”を試してるの?


ゲームを進めていったら、謎が解けるのかな。






「おはよう」





悶々と考えていると、背後からふいに聞こえた声にびくっとした。
振り返ると、霧島くんが立っていた。





「うわ、びっくりした!お、おはよう!」





まじまじと見つめてくる彼に、りんは一瞬、昨日の“手つなぎ”を思い出してしまい——


あっ、やばい、なんか……顔が熱い。


なんでもないように見せようとして、プリントをガサガサ出してごまかす。





「今日って、ミッション、まだ来てないよね?」

「うん。たぶん夕方くらいじゃない?」

「……なるほど、デス・タイムは放課後ってわけね……」





霧島くんがくすっと笑った。


……ん?今の、笑った?


思い返せば昨日もほんの一瞬、笑った顔が見えたような……?
何で笑ったかわからないけど、でも。


いやいや、これは“気のせい”!絶対、気のせい!


……このゲーム、本当に“恋をしちゃダメ”なの?
そんな疑問を胸に、2日目の幕が上がった。