恋愛禁止ダンジョン、攻略中。








「ねぇ〜りん、今日の委員会って、放課後すぐだっけ?」

「うん、たしか15分からだったと思う!」





教室の後ろで友達と話しながら、スケジュール帳を見返す。
昨日も今日も、いつもと変わらない日常。
……のはずなのに、どこか落ち着かない。


理由は、わかってる。
視線の端に、つい“あの人”を探してしまうからだ。


──霧島 奏都くん。


同じクラスなのに、これまでちゃんと話したことなんてほとんどなかったはずなのに、昨日すれ違ったときに交わした「お疲れさま」が妙に頭に残っている。


なんでだろう。
なんかこう……不思議な感じがする。
懐かしいような、胸の奥がざわっとするような。


なんでこんなに、気になるんだろ……?


昼休み、ふと視線を上げると、窓際の席に座る霧島くんがノートに何かを書き込んでいた。


誰かと話すでもなく、ただ黙々と。
その姿が、なぜか胸に引っかかる。





「……はぁ、もう、なんなのよわたし……!」





つい、小さくため息が漏れる。

自分でもわけがわからない感情に戸惑いながらも、午後の授業が始まった。