図書室には、俺ひとりしかいなかった。
静寂の中、古びたパソコンを打つ音だけが響いていた。
――恋愛禁止ゲーム。アプリ。開発者。
探しても探しても、はっきりとした情報は出てこない。
まるで意図的に、すべてが隠されているようだった。
前にりんが見つけた校内新聞の山の中から、ページの端に、何かの部活動記録のような紙片が挟まっていた。
そこに書かれていたのは、見慣れない言葉。
『恋愛研究委員会』
「……なんだ、これ」
昭和?いや、平成初期あたりのものだろうか。
非公式活動、部長名――『柊 湊』。
その瞬間、背筋に冷たいものが走った。
「……そこで何をしている?」
静かな声が、後ろから聞こえた。
驚いて振り向くと、柊先生が立っていた。


