「えっ、これ……えっ」
りんが声をあげる前に、霧島くんは再び枕に顔を沈めた。
「静かにして。寝るから。」
背を向けた彼の声は、いつも通りの無表情なトーン。
でもりんの手の中の紙からは、
見えない「思考」と「観察」と「照れ」がにじんでいた。
これ……わたしの“好きなもの”、ちゃんと見てたってこと?
霧島くんの言葉数はいつも少ないけど、
こういうとき、ちゃんと届くのがずるい。
《ときめき度+5%》
《現在のときめき度:42%》
《MISSION④:霧島奏都 → 星川りん クリア!》
《現在のときめき度:⁇%》
りんは小さく笑って、そのメモをバッグの内ポケットにしまった。
ありがとう。……なんて言ったら、どうせ“静かにして”って返すんだろうけど。
それでも、心の奥では、ちゃんと伝わっていてほしいと思った。
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