「なんで正式に付き合うことがそういうことに繋がるの?私、まだ高校生だし、そもそも婚前交渉なんてしないよ?やっぱりそういうことは結婚してからじゃないとね」
「え?」
淡々と答えた私に今度は雪乃が「え?」と呟く。
だが、私のように首を捻ることなく、驚いたように目をぱちぱちさせていた。
「このご時世にすごい女だね、アンタ」
「え?う、うん?ありがとう?」
当然のことを言った私を、何故、突然雪乃が呆れ半分で、褒めたのかよくわからない。
だが、私はとりあえず隣を歩く雪乃に、首を傾げながらも、お礼を言った。
するとそんな私に雪乃は無表情に続けた。
「…じゃあ、ピュアピュアカップルにとって、再来週の月曜日は大事な日だね」
「再来週の月曜日?」
雪乃の言葉に私は先ほどとは反対方向へ首を傾げ、雪乃の言葉を復唱する。
今は1月の終わりだ。
来週には2月になり、再来週は…。



