優子は陽菜紀を過度に意識して、ライバル心を持ったまま大人になり、やがて陽菜紀の夫、伸一を寝取り、やがて子供を宿します。優子はここではじめて陽菜紀に勝利したのだ、と感じますが、結局、不倫と言う代償を思いもかけない出来事で払わなければならなくなりました。
沙耶香は小学校から中学校まで、まるで男の子みたいなサバサバ、さっぱりした性格で、男子からは「好意」と言うより男「友達」のように扱われる立場でした。何事にもまっすぐで筋が通っており、目標の為なら努力を惜しまない。その性格と努力が彼女のスウェーデン行きと言うキャリアを築きますが、その少々強すぎる正義感から陽菜紀の死の真相を調べているうちに、事件に巻き込まれます。
麻美は昔は目立たない…どちらかと言うと地味な女子でしたが、このときからすでに「小説家になりたい」と言う夢を持っていました。灯理は麻美の夢に対して羨望を向けます。
しかし、現実は20代前半に付き合っていた男性と出来婚。一児の母になり家庭を持ち、折り合いのつかない姑との間で、平凡な日常を送ります。それは彼女が幼い頃描いていた将来とは大きく違っていました。しかし彼女は夢を諦めなていなかった。
Web小説家として活躍していたのです。しかもその内容は陽菜紀のことをモデルにしていたものも多く、しかしながらひっそりと活躍していました。しかしある日沙耶香が自分の秘密を知ったと勘違いして、沙耶香を歩道橋から突き落とします。地味で目立たなかった自分に唯一光を浴びたその場を誰にも奪われないよう、或はそんな自分に恥じて…その複雑な感情が犯行に駆り立てたのでしょう。唯一の居場所を守るため、彼女は旧友を殺そうとしたのです。
好未は、目立つタイプでもなく、また地味でもなく、どこにでも居る普通の女子でしたが、常に中立の立場を保っていました。5年付き合っている彼氏とぐずぐず交際を続ける彼女もまた結婚に焦っていたのかもしれません。しかし好未こそ、陽菜紀のことを強烈に意識していたのかもしれません。ただ優子と違って好未はひたすらその感情を押し隠しました。そこが巧妙な所です。
ずる賢いと言ってしまえばそうですが、好未は非常に頭が良く、また忍耐強い女性ですね。
陽菜紀の夢を偶然知ることになった好未はその陽菜紀の秘めた欲望を逆手にとり、陽菜紀と、そして灯理を不幸のどん底に陥れようとします。



