「陽菜紀は確かにみんなの人気者で、いつだってスポットライトを浴びてた。
でもそのスポットライトを当てていたのは、
あんたよ」
好未ちゃんに指さされ、私は目をまばたいた。意味が―――分からない。
「陽菜紀があんな風に輝けたのは、常にあんたと言う存在が居たから。最初は単に引き立て役であんたを傍に置いてるのかと思ってたけど、違った。
あんたは陽菜紀をうまくコントロールしてプロデュースしてたの。そして出来上がったのが
女王、陽菜紀と言う存在。
そう、陽菜紀一人じゃあんな風に輝くことはなかった。陽菜紀は我儘で自己中で、でも行き過ぎるとあんたがいいタイミングでストップを掛けるの。まるでアイドルを育成するマネージャーのように、ね」
私が……プロデュース……?マネージャー?
「そんなことしても私には何の得にもならないじゃない」思わず目を上げると、好未ちゃんが眉を下げて可哀想なものを見るように笑った。
「そこよ、あんたのその純粋過ぎる所が気に入らない。あんたはただ純粋に陽菜紀の傍にいた。そこには何の打算もなく、いっそ無邪気と言えるぐらい。
あんたが……あんたの純粋さが造りあげたのよ、クイーン……いいえ、モンスターを」
モンスター……それを言うならば好未ちゃんだわ。鈴原さんのこともモンスターだと思ったけれど今はそれとは種類が違う、と言える。
好未ちゃんは―――
陽菜紀の幻影に取り憑かれている。
絶対的存在に怯えていたのだ、とても。



