「俺は運命の再会だと一人心を躍らせたけれど、そのとき君に電話が掛かってきて」
ああ、確かに……
『もしもし?灯理~?どこー?もうみんな集まってるよ』と陽菜紀の急かす声が聞こえて
『ごめん陽菜紀、今日は行けない。靴が壊れちゃって』と結局、断ったのだ。
「あのとき、君たちは……君と陽菜紀は俺なんて太刀打ちできない強い絆があると気づいた。
本当はもっと前から気づいていた筈なのに、俺はどうあっても陽菜紀に太刀打ちできない」
鈴原さんは淡々と語った。太刀打ち……なんてそもそも張り合う対象ではないじゃない、と言いたいけれど、鈴原さんが私に想いを抱いてくれていた年月からすると相当なダメージだったに違いない。
「こんなんじゃダメだ。と言うことで俺も恋人を作ることに決めたよ。
かと言って普通に恋なんてできるのだろうか、今更君以上に好きになれる人が現れるのだろうか、と言う疑問もあったよ。だからかな……俺は、俺が一番嫌った方法を取った」
嫌った方法―――……と言うのが何なのか分からず目をまばたいていると
「出会い系サイトだよ。今は良いアプリがあるみたいだけれど当時はそれほど良質なものじゃなくてね」
私はぎこちなく頷いた。マッチングアプリなら私もちょっと前まで利用していたのだ。そこで本気で結婚相手を探すつもりでもいた。今は婚活の手段として割とポピュラーなものになっている。
「今は結婚だとか交際だとかが目的だけれど、昔のは両者とももっと軽い関係を求めるのが主流で」
鈴原さんの言葉に、私はぎこちなく頷いた。
「漫画喫茶のインターネットでフリーメールを取得して、出会い系サイトの女の子たちを物色した。最初から写真を載せている子もいればそうじゃない子も居たが、親しくなっていくうちに写真を交換し合う中になったりもした。そこでなるべく君に似た子と接触したんだ。
それが例の過去の三人だ」
鈴原さんの話に寄ると女の子は割と首都圏の子が解放的だったと言う。最初の一二回は普通にデートをしたのだが、すぐに女の子の方が自分のアパートに誘ってきたらしい。
鈴原さんはハンサムだし、お話も上手だし女の子の心を掴むのは容易いことだったのだろう。
しかし、ここで鈴原さんは女の子たちに殺意を覚えたのだ、と言う。



