恋とバグは仕様です。 ~営業スマイルで喧嘩して、恋に落ちるまで~




04|“清いまま”の、深い愛

 その日曜。
 掃除機の音が止んだあと、ふたりは同じソファに腰掛けていた。

「……ねぇ、私たち、まだキス止まりの関係だよね」

「うん。知ってる」

「世間的には“新婚なのに”って言われるのかもね」

「でも、別にそれでいいと思ってる」

「……なんで?」

「お前が無理してないって、わかるから」

「……やっぱり、わかってるんだ」

「そりゃ、凛のレビューに6ヶ月つき合った男だからな」

 凛はそっと遥人の手を取った。

「……もう少し、自分を好きになれたら、ちゃんと“次”の段階も考えたい」

「それまで、何年でも待つ。俺たちはバージョンアップ制だから」

「そのセリフ、ちょっと好き」