恋とバグは仕様です。 ~営業スマイルで喧嘩して、恋に落ちるまで~




04|はじめて、君に触れる

 映画が終わる頃には、二人の距離はソファの中央に集まっていた。

 肩が、少しだけ触れる。
 息が聞こえる距離。

「……凛」

 遥人が小さく呼ぶ。

「ん……?」

 ゆっくりと、遥人の手が彼女の頬に触れた。

 そっと、撫でるように。確かめるように。

「触れていい?」

「……うん」

 次の瞬間、優しく唇が重なった。

 深くもなく、浅すぎず。
 心と心がリンクするような、確かなぬくもり。

「……好きだよ、凛」

「……わたしも、朝倉さんのこと、……ずっと、ずるいくらい好きだった」

 唇を離して、目を見つめて、
 二人はようやく、仮想じゃない愛情にたどり着いた。