どんな事件に巻き込まれようとも、日常は淡々と続いていく。今夜もまた、仕事である。シフトは店長と被っていた。後輩は休日で、彼女とデートするんすよ、と聞いてもいないのに予定を打ち明けてくれていた。つまり、そういうことのようだ。
彼は店長と共に商品の整理や店内の清掃をしながら、時々訪れる客を手際よく捌き続けた。今のところ、イレギュラーは起きていない。このまま静かに仕事を終えたいが、強盗犯も全裸男も、何の前触れもなく突然現れた。後者についてはパニックに陥っていた女性が先ではあったが、その女性が来ることに関しても前兆は感じられなかった。警察を呼ばなければならないような危険人物の来店はお断りしたいものである。
問題を引き起こすような人間は来ませんようにと願いながら作業をしていると、日付が変わって何人目かの客が来店した。顔を上げる。最初に目に飛び込んできたのは、腕や首元に彫られた刺青だった。ファッションなのかヤクザ関係者なのか、いずれにせよ、あまり近づきたくないタイプの人間だ。それでも客は客である。形だけの歓迎をしておいた。
刺青の男は何かを探すように店内を一周し、彼と店長の姿を認めるなり舌を打った。何が気に入らないのか知らないが、失礼な男でしかない。
「おい、ここには女の店員はいねぇのかよ」
高圧的に話しかけられた。店員を舐めていると一瞬で分かる口調だった。こういう客は嫌いだ。その太い首を絞めてやりたい衝動に駆られたが、ここで冷静さを失ってしまえば負けである。碌でもなさそうな人間を殺すこと自体は問題ないが、予定にないアドリブの殺人はしない主義である。何より今は、しがないコンビニ店員だ。
彼は店長と共に商品の整理や店内の清掃をしながら、時々訪れる客を手際よく捌き続けた。今のところ、イレギュラーは起きていない。このまま静かに仕事を終えたいが、強盗犯も全裸男も、何の前触れもなく突然現れた。後者についてはパニックに陥っていた女性が先ではあったが、その女性が来ることに関しても前兆は感じられなかった。警察を呼ばなければならないような危険人物の来店はお断りしたいものである。
問題を引き起こすような人間は来ませんようにと願いながら作業をしていると、日付が変わって何人目かの客が来店した。顔を上げる。最初に目に飛び込んできたのは、腕や首元に彫られた刺青だった。ファッションなのかヤクザ関係者なのか、いずれにせよ、あまり近づきたくないタイプの人間だ。それでも客は客である。形だけの歓迎をしておいた。
刺青の男は何かを探すように店内を一周し、彼と店長の姿を認めるなり舌を打った。何が気に入らないのか知らないが、失礼な男でしかない。
「おい、ここには女の店員はいねぇのかよ」
高圧的に話しかけられた。店員を舐めていると一瞬で分かる口調だった。こういう客は嫌いだ。その太い首を絞めてやりたい衝動に駆られたが、ここで冷静さを失ってしまえば負けである。碌でもなさそうな人間を殺すこと自体は問題ないが、予定にないアドリブの殺人はしない主義である。何より今は、しがないコンビニ店員だ。



