片手で首を絞め、片手で後頭部を揺さぶる。息ができない中で頭に衝撃を加えられると、一体どのような気分に陥るのだろうか。彼は目の前の実験台を食い入るように見つめた。
女の目はぐるぐると回っている。頭を物のように扱われ、カーペットの上であっても床にぶつけられていることで酔っているのかもしれない。
酔っている、と考えて、彼は子供の頃によく乗り物酔いをしていたことを思い出す。長時間、車に乗っていなければならない時は、いつも酔い止めを飲んでいた。
当時は必需品であったが、大人になった今はもう平気である。自分で運転もできるようになり、何時間でも車をかっ飛ばしている。自分の家から女の家へ行くにも、県を跨いで数時間はかかっていた。
殺害時間よりも運転時間の方が長いため、彼はその元を取ろうと、すぐに終わらせようと思えば終わらせられる殺人を、無駄に時間をかけて楽しんでいるのだった。
口の端から涎を垂らし始めた女の首を捻り取るようにして、彼は頭部を揺さぶり続ける。呼吸ができないよう首も絞め続ける。
汚く、醜く、気持ちの悪い殺し方であったが、どんな方法でも相手が死ねばいいのだ。綺麗に殺すのもいいが、たまには雑に殺すのもいい。この部屋は雑然としている。汚い方が合っている。
首を引き千切らんばかりに乱暴な扱いをしながら、彼は無言で女を殺害した。
女の目から光が消失し、両手から力が抜ける。激しい抵抗をすることもなく、女はスムーズに死んでいった。
白髪だらけの髪から手を離す。息はもうしていなかったが、首だけはまだしばらく握っていた。徹底的に殺しておかなければならない。中途半端が一番避けるべきことである。
死体となった女の首を気の済むまで絞めた彼は、全身を満たしていく達成感に息を吐いた。
殺している最中もさることながら、殺した後も清々しいほどに気分が良い。これだから、彼は人を殺すことをやめられないのだ。
女の目はぐるぐると回っている。頭を物のように扱われ、カーペットの上であっても床にぶつけられていることで酔っているのかもしれない。
酔っている、と考えて、彼は子供の頃によく乗り物酔いをしていたことを思い出す。長時間、車に乗っていなければならない時は、いつも酔い止めを飲んでいた。
当時は必需品であったが、大人になった今はもう平気である。自分で運転もできるようになり、何時間でも車をかっ飛ばしている。自分の家から女の家へ行くにも、県を跨いで数時間はかかっていた。
殺害時間よりも運転時間の方が長いため、彼はその元を取ろうと、すぐに終わらせようと思えば終わらせられる殺人を、無駄に時間をかけて楽しんでいるのだった。
口の端から涎を垂らし始めた女の首を捻り取るようにして、彼は頭部を揺さぶり続ける。呼吸ができないよう首も絞め続ける。
汚く、醜く、気持ちの悪い殺し方であったが、どんな方法でも相手が死ねばいいのだ。綺麗に殺すのもいいが、たまには雑に殺すのもいい。この部屋は雑然としている。汚い方が合っている。
首を引き千切らんばかりに乱暴な扱いをしながら、彼は無言で女を殺害した。
女の目から光が消失し、両手から力が抜ける。激しい抵抗をすることもなく、女はスムーズに死んでいった。
白髪だらけの髪から手を離す。息はもうしていなかったが、首だけはまだしばらく握っていた。徹底的に殺しておかなければならない。中途半端が一番避けるべきことである。
死体となった女の首を気の済むまで絞めた彼は、全身を満たしていく達成感に息を吐いた。
殺している最中もさることながら、殺した後も清々しいほどに気分が良い。これだから、彼は人を殺すことをやめられないのだ。



