カナデは死体の衣服のポケットに順に手を突っ込み、何やらあるかないかの確認をしている。目的のものがあればそれを引っ張り出して中身を開け、その中のものを躊躇なく抜き取る。
すっかり夜に目が慣れた彼は見た。カナデが探っているのは財布であり、奪っているのは紙幣であることを。大金は入っていないだろうが、それでも一枚残らず盗っていた。まとまった金を騙し取れる詐欺師であるのに、やけに貧乏臭い行動であった。
「お待たせしました」
奪った金を自身のポケットにしまいながら、カナデが彼の傍に寄った。彼は何も言わず、何も聞かず、カナデを一瞥してから歩き出す。カナデは後に続き、彼と肩を並べて歩いた。
「ミコトさんが人を殺すのを生で見られて良かったです。迫力満点でした」
「そうですか」
「非常に少ないですけど、俺も金を盗れましたし、なんだかんだ言って一石二鳥でしたね」
一石二鳥と口にするカナデも彼と同じで、罪悪感はないようである。死体に対しても恐怖心は皆無で、それだけでカナデのことを多少なりとも知れたような気がした。
息をするように平気で罪を犯す二人は、ライトも点灯せずに夜道を進んでいく。人を殺しても、金を盗んでも、彼らの心が乱れることはないのだった。
すっかり夜に目が慣れた彼は見た。カナデが探っているのは財布であり、奪っているのは紙幣であることを。大金は入っていないだろうが、それでも一枚残らず盗っていた。まとまった金を騙し取れる詐欺師であるのに、やけに貧乏臭い行動であった。
「お待たせしました」
奪った金を自身のポケットにしまいながら、カナデが彼の傍に寄った。彼は何も言わず、何も聞かず、カナデを一瞥してから歩き出す。カナデは後に続き、彼と肩を並べて歩いた。
「ミコトさんが人を殺すのを生で見られて良かったです。迫力満点でした」
「そうですか」
「非常に少ないですけど、俺も金を盗れましたし、なんだかんだ言って一石二鳥でしたね」
一石二鳥と口にするカナデも彼と同じで、罪悪感はないようである。死体に対しても恐怖心は皆無で、それだけでカナデのことを多少なりとも知れたような気がした。
息をするように平気で罪を犯す二人は、ライトも点灯せずに夜道を進んでいく。人を殺しても、金を盗んでも、彼らの心が乱れることはないのだった。



