互いの意思を確かめ合うように二人は見つめ合った。不穏な空気が流れていく。彼は間を置いて、人差し指を立てた。
「とりあえず一つだけ、絶対に失敗してほしくないことがあります」
前置きをすると、それは何かとカナデが先を促した。彼は淡々と続けた。
「相手が複数人いた場合、俺が一人を殺している間に、一目散に逃走しようとする人が出てくると思います。その逃走を必ず阻止してください」
「逃走者が何人もいた場合はどうしますか?」
「その時は、殺すのを後回しにして、ひとまず全員の動きを封じることを優先します。瀕死にさせておけば、そう簡単に身動きは取れないはずです」
「分かりました。とりあえず、何があっても全員をその場に留めさせておけばいいわけですね」
彼は頷き、阻止する時は足を狙うのが定石です、と付け加えた。足を痛めつけ、膝をつかせることができれば、逃走のペースは大幅に落ちるはずだ。四つん這いでは二足歩行よりもスピードは出ない。
上手くいくかどうかは分からないが、やるべきことは決まった。あとは向かった先の心霊スポットに人がいるかどうかだ。いなければ殺すのも、殺しを見るのも、諦めるしかない。もしいたら、全員を殺すだけだ。
「俺から言い出したので、責任持ってちょこっと心霊スポットを調べてみますね。少しだけ待っていただけると助かります」
カナデは缶コーヒーを飲み干してから、空になった缶を膝の上に置いた。両手が空いたところでスマホを取り出し、画面に指を滑らせ始める。片手では素早い操作はできないと踏んだのだろう。
余裕のある態度は崩さず、しかし意外にも集中して検索するカナデを尻目に、彼は残りのカフェオレを飲んでペットボトルを空にした。キャップを閉める。自分も心霊スポットを調べようかと思ったが、二人が同じことをするのは効率が悪い。検索はカナデに一任し、彼はその間にゴミを捨てに行こうとカナデに声をかけた。
「とりあえず一つだけ、絶対に失敗してほしくないことがあります」
前置きをすると、それは何かとカナデが先を促した。彼は淡々と続けた。
「相手が複数人いた場合、俺が一人を殺している間に、一目散に逃走しようとする人が出てくると思います。その逃走を必ず阻止してください」
「逃走者が何人もいた場合はどうしますか?」
「その時は、殺すのを後回しにして、ひとまず全員の動きを封じることを優先します。瀕死にさせておけば、そう簡単に身動きは取れないはずです」
「分かりました。とりあえず、何があっても全員をその場に留めさせておけばいいわけですね」
彼は頷き、阻止する時は足を狙うのが定石です、と付け加えた。足を痛めつけ、膝をつかせることができれば、逃走のペースは大幅に落ちるはずだ。四つん這いでは二足歩行よりもスピードは出ない。
上手くいくかどうかは分からないが、やるべきことは決まった。あとは向かった先の心霊スポットに人がいるかどうかだ。いなければ殺すのも、殺しを見るのも、諦めるしかない。もしいたら、全員を殺すだけだ。
「俺から言い出したので、責任持ってちょこっと心霊スポットを調べてみますね。少しだけ待っていただけると助かります」
カナデは缶コーヒーを飲み干してから、空になった缶を膝の上に置いた。両手が空いたところでスマホを取り出し、画面に指を滑らせ始める。片手では素早い操作はできないと踏んだのだろう。
余裕のある態度は崩さず、しかし意外にも集中して検索するカナデを尻目に、彼は残りのカフェオレを飲んでペットボトルを空にした。キャップを閉める。自分も心霊スポットを調べようかと思ったが、二人が同じことをするのは効率が悪い。検索はカナデに一任し、彼はその間にゴミを捨てに行こうとカナデに声をかけた。



