自分が後輩とギャルの何を刺したのか分からないが、どうせ刺すのなら物理的に刺したいものである。物理的に。
彼は盛り上がっている眼前のカップルを刺し殺す想像を顔色一つ変えずに繰り広げた。ぐさぐさぐさぐさ刃物を突き刺して、突き刺して、突き刺して。若い男女の身体に無数の穴を空ける。刺して刺して刺しまくった後は、この場にいる店長も滅多刺しにする。店長は巻き込まれ体質である。彼の脳内で初めて、現場で巻き込まれたのだった。
次に誰かを殺す時は、特に捻らず刺殺にするかと彼は漠然と思う。相手が自殺志願者である場合は希望に沿った殺し方をするつもりだが、そうでなければ刺殺する。遠方にいるカナデが捕らえた金蔓を刺し殺すのもいいかもしれない。とりあえず刺したい。殺したい。刺して殺したい。
「先輩に彼女を紹介できて良かったっす。先輩がやばいくらいかっこいい人だってことも彼女と共有できて良かったっす。好きな人と推しが被るのは最高っすね」
終始嬉しそうで楽しそうな後輩の明朗な声で彼は我に返った。
脳内で刺殺されたことなど知る由もない後輩の快活さは相変わらずで、隣の金髪ギャルと目を合わせては笑みを浮かべている。笑い合っている。彼は無表情でそれを眺めていたが、彼の隣の店長は微笑ましそうにしていた。
店長くらいの年代になると、仲の良い若いカップルを見ると微笑ましくなるのだろうか。彼はいちゃつくカップルを見ても何も感じないのだった。
「せっかくコンビニまで来たんで、ちょっとだけ買い物して帰るっすね」
彼女と身を寄せ合って店内を物色し始めた後輩は、自分の職場であっても恥ずかしがることなくゴムを購入した。二人はこれから家に帰ってベッドの上で絡まるようである。
先輩また次のシフトよろしくっす、とにかにかと歯を見せて笑う後輩は知らない。マジのイケメンでイケボな先輩バイバイ、と大きく手を振って笑みを見せる彼女も知らない。身体を重ねることよりも享楽的な行為があることを。彼の中ではそれが殺人であることを。殺人に勝る快楽などないことを。
彼は盛り上がっている眼前のカップルを刺し殺す想像を顔色一つ変えずに繰り広げた。ぐさぐさぐさぐさ刃物を突き刺して、突き刺して、突き刺して。若い男女の身体に無数の穴を空ける。刺して刺して刺しまくった後は、この場にいる店長も滅多刺しにする。店長は巻き込まれ体質である。彼の脳内で初めて、現場で巻き込まれたのだった。
次に誰かを殺す時は、特に捻らず刺殺にするかと彼は漠然と思う。相手が自殺志願者である場合は希望に沿った殺し方をするつもりだが、そうでなければ刺殺する。遠方にいるカナデが捕らえた金蔓を刺し殺すのもいいかもしれない。とりあえず刺したい。殺したい。刺して殺したい。
「先輩に彼女を紹介できて良かったっす。先輩がやばいくらいかっこいい人だってことも彼女と共有できて良かったっす。好きな人と推しが被るのは最高っすね」
終始嬉しそうで楽しそうな後輩の明朗な声で彼は我に返った。
脳内で刺殺されたことなど知る由もない後輩の快活さは相変わらずで、隣の金髪ギャルと目を合わせては笑みを浮かべている。笑い合っている。彼は無表情でそれを眺めていたが、彼の隣の店長は微笑ましそうにしていた。
店長くらいの年代になると、仲の良い若いカップルを見ると微笑ましくなるのだろうか。彼はいちゃつくカップルを見ても何も感じないのだった。
「せっかくコンビニまで来たんで、ちょっとだけ買い物して帰るっすね」
彼女と身を寄せ合って店内を物色し始めた後輩は、自分の職場であっても恥ずかしがることなくゴムを購入した。二人はこれから家に帰ってベッドの上で絡まるようである。
先輩また次のシフトよろしくっす、とにかにかと歯を見せて笑う後輩は知らない。マジのイケメンでイケボな先輩バイバイ、と大きく手を振って笑みを見せる彼女も知らない。身体を重ねることよりも享楽的な行為があることを。彼の中ではそれが殺人であることを。殺人に勝る快楽などないことを。



