それは訓練ではなく、私にとってはただの拷問だった。
寝かされて、そこでひたすら…身体を切り刻まれ、針で刺され、様々な管や線で身体を繋がれて。
私の反応を逐一調べて、記録して…。…その繰り返し。
後で知ったことだが、ここで使われている医療用のメスや注射針は、人間用のものではなく。
私のような竜人の実験の為に作られた、特別製なのだそうだ。
竜人は人間よりも皮膚が硬いので、普通のメスや針は通らないのだという。
…そんなこと、私にはどうでも良い。
これの何が「訓練」なのか。
ただただ、過酷な拷問以外の何物でもない。
そして、私は気づいたのだった。
そういえば私…。…確かに、貴重な成功検体の一人ではあるけれど。
人間よりずっと尊くて、優れた種族…竜の血が流れているとは言っても。
私の存在はあくまで、ここの研究者達にとっては、モルモットの一匹でしかないんだって。
…長い長い、時間が過ぎたような気がした。
「…はい、それじゃ今日はこれでおしまいよ」
私の記録を取っていた篠森さんが、フリップボードに何やら書き込みながら、そう告げた。
「…。…おしまい?」
「そう。お疲れ様」
「…」
…永遠に続くのかと思った。
篠森さんは、私を拘束していた枷を全部、順番に外してくれた。
途中から、枷なんてもう必要なかった。
あまりの痛みに身体が麻痺して、動きたくても動けなかった。
身体が硬直して、自分のものではないみたい。
それなのに、痛みだけは生々しく身体中に残っていた。
だけど、篠森さんを責めることは出来なかった。
彼女はただ、自分の役目を忠実に果たしただけだ。
でも…これだけは、どうしても聞きたかった。
「し…の、もり、さん」
「はい?」
「…どうして…?」
どうして、これが「訓練」なのか。
こんなことに、一体何の意味があるのか…。
「どうして…こんなことを…」
「…シンクロ率を上げる為よ」
篠森さんは、冷静にそう答えた。
シンクロ率…?
「あなた達の『訓練』はすべてそう。シンクロ率を上昇させる為に行っているの」
「…」
だから嫌とは言わせない、という。
毅然とした、断固とした口調だった。
…そう。
納得は出来ないけれど…。…理解はした。
「もう部屋に戻って良いわ。…疲れたでしょう?」
「…」
私は答えず、ゆっくりと寝台から起き上がった。
痛みのせいか、身体が麻痺しているせいか。
まだ、指先が細かく震えていた。
寝かされて、そこでひたすら…身体を切り刻まれ、針で刺され、様々な管や線で身体を繋がれて。
私の反応を逐一調べて、記録して…。…その繰り返し。
後で知ったことだが、ここで使われている医療用のメスや注射針は、人間用のものではなく。
私のような竜人の実験の為に作られた、特別製なのだそうだ。
竜人は人間よりも皮膚が硬いので、普通のメスや針は通らないのだという。
…そんなこと、私にはどうでも良い。
これの何が「訓練」なのか。
ただただ、過酷な拷問以外の何物でもない。
そして、私は気づいたのだった。
そういえば私…。…確かに、貴重な成功検体の一人ではあるけれど。
人間よりずっと尊くて、優れた種族…竜の血が流れているとは言っても。
私の存在はあくまで、ここの研究者達にとっては、モルモットの一匹でしかないんだって。
…長い長い、時間が過ぎたような気がした。
「…はい、それじゃ今日はこれでおしまいよ」
私の記録を取っていた篠森さんが、フリップボードに何やら書き込みながら、そう告げた。
「…。…おしまい?」
「そう。お疲れ様」
「…」
…永遠に続くのかと思った。
篠森さんは、私を拘束していた枷を全部、順番に外してくれた。
途中から、枷なんてもう必要なかった。
あまりの痛みに身体が麻痺して、動きたくても動けなかった。
身体が硬直して、自分のものではないみたい。
それなのに、痛みだけは生々しく身体中に残っていた。
だけど、篠森さんを責めることは出来なかった。
彼女はただ、自分の役目を忠実に果たしただけだ。
でも…これだけは、どうしても聞きたかった。
「し…の、もり、さん」
「はい?」
「…どうして…?」
どうして、これが「訓練」なのか。
こんなことに、一体何の意味があるのか…。
「どうして…こんなことを…」
「…シンクロ率を上げる為よ」
篠森さんは、冷静にそう答えた。
シンクロ率…?
「あなた達の『訓練』はすべてそう。シンクロ率を上昇させる為に行っているの」
「…」
だから嫌とは言わせない、という。
毅然とした、断固とした口調だった。
…そう。
納得は出来ないけれど…。…理解はした。
「もう部屋に戻って良いわ。…疲れたでしょう?」
「…」
私は答えず、ゆっくりと寝台から起き上がった。
痛みのせいか、身体が麻痺しているせいか。
まだ、指先が細かく震えていた。


