「ーーーというわけで、あなたへのお土産だ。」
翌日、
王妃様にどうぞと渡されたカップケーキを持って、
オルランドはフィロメナの元を訪れた。
「まぁ、これはアメリアちゃんのところのカップケーキですね。」
「昨日私もいただいて、あなたへのお土産にもいいかと思って。」
「お気遣いいただきましてありがとうございます。」
フィロメナはお皿に取り分けたカップケーキを
マーゴから受け取ると
なんのためらいもなく一口食べた。
「美味しい。」
そう言って微笑む顔の可憐さに
オルランドはしばし見惚れてしまった。
「こ、今回の公務はとても有意義だった。私は今まで地方に赴くことはあまりなかったが、これからはその機会を増やそうと思う。国民との交流はやはり大事だな。」
見惚れてしまっていたのを誤魔化すように
オルランドもカップケーキを急いで口にいれ、
早口でまくし立てた。
「はい、それがよろしいかと思います。直接触れ合って言葉を交わすことで、国民たちも陛下への親しみが沸くでしょうから。」
どこか他人事なフィロメナの言い方に
少し切なさを感じる。
「私が行ったら、『王妃様じゃないのか』と落胆されたよ。みんな、あなたに会うのを楽しみにしてたぞ。それにあなたが寄付した机や椅子、文房具に子どもたちは大喜びだった。」
「彼らが喜んでくれて私も嬉しいです。あの子たちもいっぱい勉強して、大きくなれば国の力となってくれるでしよう。楽しみですね。」
翌日、
王妃様にどうぞと渡されたカップケーキを持って、
オルランドはフィロメナの元を訪れた。
「まぁ、これはアメリアちゃんのところのカップケーキですね。」
「昨日私もいただいて、あなたへのお土産にもいいかと思って。」
「お気遣いいただきましてありがとうございます。」
フィロメナはお皿に取り分けたカップケーキを
マーゴから受け取ると
なんのためらいもなく一口食べた。
「美味しい。」
そう言って微笑む顔の可憐さに
オルランドはしばし見惚れてしまった。
「こ、今回の公務はとても有意義だった。私は今まで地方に赴くことはあまりなかったが、これからはその機会を増やそうと思う。国民との交流はやはり大事だな。」
見惚れてしまっていたのを誤魔化すように
オルランドもカップケーキを急いで口にいれ、
早口でまくし立てた。
「はい、それがよろしいかと思います。直接触れ合って言葉を交わすことで、国民たちも陛下への親しみが沸くでしょうから。」
どこか他人事なフィロメナの言い方に
少し切なさを感じる。
「私が行ったら、『王妃様じゃないのか』と落胆されたよ。みんな、あなたに会うのを楽しみにしてたぞ。それにあなたが寄付した机や椅子、文房具に子どもたちは大喜びだった。」
「彼らが喜んでくれて私も嬉しいです。あの子たちもいっぱい勉強して、大きくなれば国の力となってくれるでしよう。楽しみですね。」



