「資金集めにもずいぶん尽力してくれたと聞いた。すまない、私が話を聞いてやることができていたら。」
「改修自体は街や教会の予算で賄えているのでなんの問題もありませんの。ただ子どもたちが使うベッドやテーブル、椅子がボロボロで数も足りていなくて。新しいのを用意してあげたかっただけなんです。私が勝手にやったことですから。」
「どうやって集めたのか聞いても?」
「そんな大したことはしていません。王宮内にある廃棄予定のものをレナートに教えてもらって、それを業者に買ってもらったり。あと子どもたちとお菓子を作って教会前でバザーをやったこともあったわ。」
楽しかった日々を懐かしむように、
フィロメナは遠くを見つめて微笑んだ。
「国王陛下が出席してくださるのなら、みんなお喜びになると思います。私は行けませんがよろしくお伝えくださいませ。私はまた日を改めて伺いたいと思います。」
そういうわけで、
フィロメナは伴わずにオルランドはその式典に出席した。
皆、王妃が来ると思っていたようで
オルランドが姿を現すとちょっとしたパニックになっていた。
(まさか国王陛下がいらっしゃるとは!)
(えーーあの人が私たちの王様なの?初めて見た!)
(へぇ~なかなかのイケメンじゃないか。)
(王妃様来てないの?僕、王妃様に会いたかったのに。)
(しっ。王様に聞こえたらどうすんだい。失礼だろ。)
国民たちはヒソヒソ話しているつもりらしいが、
オルランドには丸聞こえだった。
「改修自体は街や教会の予算で賄えているのでなんの問題もありませんの。ただ子どもたちが使うベッドやテーブル、椅子がボロボロで数も足りていなくて。新しいのを用意してあげたかっただけなんです。私が勝手にやったことですから。」
「どうやって集めたのか聞いても?」
「そんな大したことはしていません。王宮内にある廃棄予定のものをレナートに教えてもらって、それを業者に買ってもらったり。あと子どもたちとお菓子を作って教会前でバザーをやったこともあったわ。」
楽しかった日々を懐かしむように、
フィロメナは遠くを見つめて微笑んだ。
「国王陛下が出席してくださるのなら、みんなお喜びになると思います。私は行けませんがよろしくお伝えくださいませ。私はまた日を改めて伺いたいと思います。」
そういうわけで、
フィロメナは伴わずにオルランドはその式典に出席した。
皆、王妃が来ると思っていたようで
オルランドが姿を現すとちょっとしたパニックになっていた。
(まさか国王陛下がいらっしゃるとは!)
(えーーあの人が私たちの王様なの?初めて見た!)
(へぇ~なかなかのイケメンじゃないか。)
(王妃様来てないの?僕、王妃様に会いたかったのに。)
(しっ。王様に聞こえたらどうすんだい。失礼だろ。)
国民たちはヒソヒソ話しているつもりらしいが、
オルランドには丸聞こえだった。



