「では5分だけでも。」
引っ込めようとするフィロメナの腕を
がっしり掴んで離さない。
「ね、ちょっと仲良くなるのも悪くないでしょ。」
そう言って男は
フィロメナの腰を撫で回すように触ってくる。
「誰か助けて!」と心の中で何度叫んだだろう。
フィロメナがダンスに応じるまで、
この男は引き下がりそうにない。
観念して5分だけならと答えようかと思ったその時。
「嫌がる女性を無理やりダンスに応じさせるなんて紳士じゃありませんね。」
不意に声をかけられたことで男の手が緩み、
フィロメナはここぞとばかりに男から離れた。
「君こそ突然話しかけるなんて失礼じゃないか。私は無理強いなんてしてないよ、ねぇ?」
男はフィロメナに同意を求める。
さすがに「嫌です」とははっきり言えず、
身体全身で拒絶オーラを出しながら
フィロメナは無言を貫いた。
「そもそも身分を弁えたらいかがですか?この方はこの国の王妃です。あなたからダンスに誘うことがそもそも不敬です。」
ド正論を突きつけられて、
男はぐうの音も出なかったのだろう。
男の国の言葉で言い訳がましく何かを言い捨てて
人混みの中へ消えていった。
残されたのはフィロメナと助けてくれた青年の2人。
引っ込めようとするフィロメナの腕を
がっしり掴んで離さない。
「ね、ちょっと仲良くなるのも悪くないでしょ。」
そう言って男は
フィロメナの腰を撫で回すように触ってくる。
「誰か助けて!」と心の中で何度叫んだだろう。
フィロメナがダンスに応じるまで、
この男は引き下がりそうにない。
観念して5分だけならと答えようかと思ったその時。
「嫌がる女性を無理やりダンスに応じさせるなんて紳士じゃありませんね。」
不意に声をかけられたことで男の手が緩み、
フィロメナはここぞとばかりに男から離れた。
「君こそ突然話しかけるなんて失礼じゃないか。私は無理強いなんてしてないよ、ねぇ?」
男はフィロメナに同意を求める。
さすがに「嫌です」とははっきり言えず、
身体全身で拒絶オーラを出しながら
フィロメナは無言を貫いた。
「そもそも身分を弁えたらいかがですか?この方はこの国の王妃です。あなたからダンスに誘うことがそもそも不敬です。」
ド正論を突きつけられて、
男はぐうの音も出なかったのだろう。
男の国の言葉で言い訳がましく何かを言い捨てて
人混みの中へ消えていった。
残されたのはフィロメナと助けてくれた青年の2人。



